電通サイエンスジャムがWITH ALSと共同で開発
脳波を測定して自分の伝えたい意思を選択するツール「NOUPATHY」

電通サイエンスジャム(DSJ)は、一般社団法人 WITH ALSと共同で、脳波を測定することで自分の伝えたい意思を選択する「NOUPATHY(脳パシー)」を新たに開発したと発表した。

同品は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)など、自らの意思伝達が困難になる障害をもつ重度肢体不自由患者でも、脳波を使って自らの意思を相手に伝えることができるもの。簡易型脳波計とタブレットで、いつでもどこでも簡単に自らの意思を伝えることが可能だという。

最大5つのコマンドから選択したい意思を選ぶことができ、コマンドの内容は入れ替え可能。例えば「飲み物を飲みたい」や「トイレにいきたい」といった言葉を自由に選択肢として使用できる。

ALSは進行しても、脳機能と聴覚機能が残ることが知られている。そこで特殊な脳波が出現する「音」を使うことで聴覚機能に働きかけ、高度な選択精度を実現。特殊な音は人が馴染みやすい「犬の鳴き声」や「車の音」などの自然音で、数パターンを用意。使用者の気分に合わせて変更も可能だ。

また、快適性のために簡易型脳波計を用いて、使用者への負担を最小限に低減。鉢巻き型の脳波計には3極の電極が付いており、2極は額に、1極は耳に装着。タブレット上にソフトウェアを実装することにより、場所を選ばず簡単に脳波を用いた意思伝達が可能になるそうだ。End