オーディオメーカー Oswalds Mill Audioが手がけた
ユニークなオープンバッフル型スピーカー「Ironic」

米ペンシルベニア州に拠点を置くオーディオメーカー Oswalds Mill Audioが手がけたユニークなスピーカー「Ironic」。

箱部分であるエンクロージャーのないオープンバッフル型のスピーカーで、グラファイトが多く含まれた亜共晶ねずみ鋳鉄を使用。これは、シリコンチップ製造用の露光装置など、共振や振動を最小限に抑えなければならないハイテク装置に採用される特殊な鉄だという。

スピーカーの複雑な形状は、スタジオや放送で広く使用されている二次拡散器をもとにしているそうだ。

ただ、Ironicは従来のパターン作成では鋳造できない。3Dプリントで砂型を作るが、鋳造プロセスですべて崩壊してしまうからだ。そのためIronicでは、そのつど新しい3Dプリントの砂型を作る必要があり、それが非常に高価なプロセスとなっている。

また、Ironicで使用されるトランスデューサーは、1930年代のジュークボックスで使われた15インチのダイナミック型またはフィールドコイル型のウーファーを再現し、最先端のカスタム・リボンツイーター(10kHz、1mで110db)と組み合わせて、これまでにない高効率のオープンバッフルスピーカーが完成。通過帯域の大部分で104db以上を実現するそうだ。End