ソウル・炭川のウォーターフロント再開発計画
MVRDVが設計案「The Weaves」を公開

建築設計事務所 MVRDVは、韓国・ソウルの河川、炭川(タンチョン)のウォーターフロント再開発コンペティションで勝利した。

このプロジェクト「The Weaves」は2024年に完成予定。敷地は、蚕室(チャムシル)地区のオリンピックスタジアムと急成長する江南(カンナム)のビジネス地区のあいだに位置する。炭川と漢江の合流地点は駐車場や高架道路が多いが、漢川沿いのウォーターフロントに合わせて、炭川沿いを1kmにわたって再開発する計画だ。

まず、川岸のコンクリートを緑豊かにし、まっすぐな運河から蛇行する流れに変えて、川をより自然な状態に戻すことを目指す。水生植物など、その土地固有の草木を選んで堤防をソフトにし、ため池や浮き島、水を浄化する流れを作るのだ。

次いで、ウォーターフロント全体にわたって、歩行者が気軽に歩ける歩道を作り、自然の環境に触れられるようにする。こうした歩道は地上だけに設けるのでなく、水辺をまたぐ橋にしたり、橋の上を通る歩行者専用の高架橋も設置する。

この複雑な歩道から、第3の要素となる公園のデザインが生まれる。歩道が重なったり交差したり、ねじれたり曲がったりして、広場や展望台、階段式の野外劇場、カフェといった施設ができ、表情豊かな立体的な公園になるそうだ。

さらに、歩行者用の高架橋がいくつも重なり合ったイベントドームや、道が変形して構造物やベンチ、動物の像になったファミリー向けの遊び場、「Seoul」の文字を描いた水上歩道など、遊び心も満載になっている。End