TASCHENから「Koolhaas. Countryside, A Report」登場
レム・コールハースによる展覧会の公式ガイドブック

米ニューヨークのソロモン・R・グッゲンハイム美術館で開催中の建築家 レム・コールハースによる「Countryside, The Future」。現在課題となっている環境や経済、社会の問題を「田舎」という観点から考える展覧会で、このサイトでもすでに紹介した。

この展覧会に合わせて、出版社 TASCHENから公式ガイドとなる書籍「Koolhaas. Countryside, A Report」が登場した。価格は25ドル(約2,700円)。

352ページにおよぶこの本では、コールハースが地球の98%を占めるという広大な「非都市」の地域で急速に進んでおり、その多くは私たちに隠されている変化を調査した。

たとえば、日本のインフラと農業の維持を担うロボットを試験する福島県近郊の試験場や、永久凍土が急速に溶け出して移転の可能性を模索する中央シベリア、ドイツの過疎の村に住んで環境活動家と関わる難民、ウガンダで人慣れしたマウンテンゴリラ、産業規模の農作業が再生可能な農業とを結びつつあるアメリカ中西部、そして配送センターに変身してしまった中国の村々といった調査結果が紹介される。

コールハースが率いるOMAの研究機関「AMO」と世界中の学生たちでまとめた調査レポートから、私たちがあまり意識しない世界の片隅で行われている取り組みを垣間見ることができるだろう。End