展覧会「アイノとアルヴァ 二人のアアルト 建築・デザイン・生活革命
木材曲げ加工の技術革新と家具デザイン」開催

兵庫県神戸市にある竹中大工道具館では、展覧会「アイノとアルヴァ 二人のアアルト 建築・デザイン・生活革命-木材曲げ加工の技術革新と家具デザイン」が2020年3月28日(土)から6月7日(日)まで開催される。
*新型コロナウイルス感染症の感染予防および拡散防止のため、開幕の延期が決定。なお、開催日時は未定。

アイノ・マルシオ(後のアイノ・アアルト、1894~1949)が、まだ無名の建築家 アルヴァ・アアルト(1898~1976)の事務所を訪ねたのは1924年のこと。この時から、アイノとアルヴァのパートナー関係が始まり、アルヴァの建築は彼女が加わったことで、使いやすく心地よいという「暮らしを大切にする視線」が加わり、空間に柔らかさや優しさが生まれたといわれる。

▲41 アームチェア パイミオ/ AAF

二人の役割については、建築をアルヴァ、インテリアや家具を主にアイノが担当したとされるが、重要なことは、役割を切り分けることではなく、生活革命ともいえるビジョンを共有したという事実だろう。二人は互いの才能を認めあい、影響しあい、補完しあいながら対等のパートナーとして作品をつくり続けたのである。

▲41 アームチェア パイミオのスケッチ/ アルヴァ・アアルト/ 1932/ AAF

そこで同展では、その中でもアアルトの曲げ木の技術に焦点を当てて紹介。世界中で愛されるアアルトの椅子について、無垢材をL字型に曲げる「L–レッグ」と、積層合板による「ラメラ曲げ木」の開発、成形から商品化までの道のりを辿り、このアアルト家具の販売と輸出管理だけではなく、展示会や啓蒙活動によってモダニズム文化を促進することを目的として設立されたアルテックの歩みを紹介する。

▲スツール60/ 撮影: Martti Kapanen, 1980’s/ AAF

また、期間中は、アルヴァ・アアルトの孫でアルヴァ&アイノ・アアルトエステート代表のへイッキ・アアルト=アラネン氏によるギャラリートーク、積層曲げ木を学ぶワークショップ、アルテックの作品と活動について紹介するセミナーも開催。事前予約が必要なものもあるので、公式サイトにて詳細を確認してほしい。End

アイノとアルヴァ 二人のアアルト 建築・デザイン・生活革命
木材曲げ加工の技術革新と家具デザイン

会期
2020年3月28日(土)~6月7日(日)
9:30~16:30(入場は16:00まで)
*3月7日(土)~3月16日(月)まで、コロナウイルス感染予防に伴い臨時休館
*新型コロナウイルス感染症の感染予防および拡散防止のため、開幕の延期が決定。なお、開催日時は未定。
休館日
月曜日(祝日の場合は翌日)
会場
竹中大工道具館1Fホール
詳細
https://www.dougukan.jp/special_exhibition/aalto

▲オット・コルホネンの家具制作工場/ 撮影: Mauno Mannelin, 1936/ AAF

▲アルテック店舗/ 1939/ AAF

▲※画像:所蔵はすべてAAF(Alvar Aalto Foundation)