NEWS | 建築
2020.05.14 15:30
米ピッツバーグでは、「Museum Lab」と呼ばれる新しい施設がオープンしている。もともとはこの地にあった歴史あるカーネギー図書館で、2006年に落雷の被害を受けていたが、10代の若者向けの学習施設として復活した。
隣接するピッツバーグこども博物館が手がける施設で、アートやテクノロジーに関心のある若者向けのスペースとして、Koning Eizenberg Architectureがその改装を担当。
損傷した館内は修復した箇所もあるが、一方では長年にわたって追加されてきたものがむしろ取り除かれ、もともとの構造が露わとなり、地元の歴史を思い起こさせる「美しい廃墟」が生まれた。
豊かな表現を促そうと、自然光を取り入れるために窓を改修し、2階には天窓のある集会スペースがライトウェルに作られた。この光あふれる空間は、ピッツバーグの寒い冬でも貴重な冬園にもなる。
また、差し込んだ光は2階の網目状のガラスフローリングを抜けて、1階にまで届くようになっている。そこにはデザインオフィス FreelandBuckによるインスタレーション「Over View」が施され、ずいぶん前に失われたティファニーのステンドグラスの天窓を思わせるデザインとなっている。