いま一度WHOが伝える正しい
手洗い方法を徹底しよう。
「The Safe Hands challenge」
#SafeHands

当たり前と思っていた日常を一変させてしまった新型コロナウイルスの感染。この世界的危機と言える状況下では、多くの情報が行き交い、あっという間に現在が過去になっていくような変化の激しい日々が続いています。

“過去を見つめることから未来をつくり出す”ことを実践してきたクリエイティブユニットSPREADは、コロナ禍において行動を起こしたクリエイティブな活動をリサーチし、未来を考えるヒントを探ります。本ウェブでは、SPREADが特に注目するものを毎日1本ずつ紹介していきます。

今日のトピック

3月、WHOは、正しい手洗い方法を周知させる活動「The Safe Hands challenge」を開始。その情報は「#SafeHands」とともにYouTubeやTwitter、Instagram、tic tokで多くの人々に拡散されました。

SPREADはこう見る

皆さんは、感染予防の基本である正しい手洗いをしっかり実践していますか?周知が徹底され、定着してきたとは言え、緊急事態宣言が解除され、出勤や登校など外出する機会が増えた今だからこそ、改めて見直す機会をつくりたいと思い取り上げました。

3月13日、WHOは「The Safe Hands challenge」としてテドロス事務局長自らが手洗いを実演する動画をYouTubeに投稿。手洗いは感染予防のなかでいちばん重要な方法であると伝えました。その後、歌手のグロアリ・ゲイナーや、F1ドライバーのロマン・グロージャンなど拡散力のある海外の有名人が次々にこのチャレンジに参加。WHOが3月16日にTikTokにアップした手洗い動画は現在17万9000回再生されており、若者をターゲットに正しい手洗いを伝えようとする姿勢が感じられます。

その後も有名人によるチャレンジは増えていきます。女優であり歌手のセレーナ・ゴメスも、3月22日、Instagramに投稿。WHOの発信する手洗いに習って丁寧な手洗いの様子が生活風景とともに見ることができます。この投稿は560万件のいいね!が寄せられており、確かな拡散力を感じます。

また、チャレンジのタグは付いていませんが、厳格な衛生管理が行われているイメージのある、専門性の高い職種の人々からも発信されています。

4月16日にYouTubeの陸上自衛隊広報チャンネルに投稿された動画「クルーズ船でも感染者ゼロ「自衛隊式感染症予防」手洗い編」は、ダイヤモンド・プリンセス号をはじめとしたコロナ関連の災害派遣に出動したにも関わらず感染者数がなんとゼロの陸上自衛隊が発信していることもあり、信頼性が高い情報です。現在40万回再生されています。

また5月17日に杏林堂(薬局)のYouTube公式チャンネルに投稿された動画「【杏林堂公式】管理栄養士による手洗いレッスン!」では、管理栄養士が手洗いにかけるべき時間や正しい手順、手荒れのケアまで丁寧に説明しています。

さらに、部活動で手洗い動画を投稿している高校もあります。愛知県の安城学園高等学校の吹奏楽部は、5月15日に公式YouTubeチャンネルに「チャント手を洗おう 安城学園高等学校 吹奏楽部 テレワーク合奏その3 Wash Your Hands, Chant! by Anjo Gakuen Wind Orchestra」を投稿しました。ローカルテレビ局CBC(中部日本放送)のニュース番組「チャント」の公式手洗いソングを部員がリモートで合奏。曲に合わせて部員の手洗いをする動画と、楽器を演奏する動画を見ることができます。

6月に入ってから新たに投稿された手洗い動画はほとんど見かけなくなりました。でもこれは決して悪いことではないはずです。3月を中心として感染が広まる早い段階から活動が始められたことで、世界全体に手洗いという感染対策が正しく広められた成果が出ているのではないでしょうか。テドロス事務局長から高校の吹奏楽部まで手洗いの大切さを呼びかけている様子は、ひとりの行動が集まり、社会全体を変える力になることを実感させられます。私の自宅のハンドソープも減りが早くなりました。これからも気を抜かずに、正しい手洗いを続けていきたいと思います。End

▲本プロジェクトをレーダーチャードで示しました。6つの属性のうち、成果物のデザイン性を「Creativity」で評価しています。「Pure & Bold」は目的に対して一途な強さを感じるか、やりきっているかという、SPREADが自らの仕事において大切にしている視点です。