デトロイトのウォールアート文化を継承する
MVRDVが設計する複合ビル「Glass Mural」

米デトロイトのイースタン・マーケット地区では、MVRDVが設計する4階建ての新しいオフィス・商業施設「Glass Mural」の建設が進められている。

街の中心部にも近いこの地区は、さまざまなウォールアートに彩られているそうだ。 また、この地区には米国でも最大級となる公営のファーマーズマーケットがあり、開設からおよそ130年経った今でも地元のフードハブとしてにぎわっているという。

「Glass Mural」は一番大きいマーケットホール「Shed 3」の向かいにあり、既存の2階建てのレンガ造りの建物には、アーティスト「DENIAL」による壁画が描かれているそうだ。

そこでMVRDVは、新しいガラスファサードに壁画とレンガのパターンを再現することを提案。アートワークのビジュアルを保存しながら拡大し、レンガのパターンを組み合わせながら建物のすべての面に絵をあしらうことにした。

外観はずらしたブロックが重なるようなデザインで、1階にはテナント、上の3フロアにはオフィスが入居。一番上のブロックからはルーフデッキにアクセスすることができる。

また、真ん中のブロックは、デトロイトの若手アーティスト「Sheefy McFly」が新たにウォールアートを制作。最新のガラスプリント技術により、カラフルなアートワークと透明な部分を組み合わせており、内部のお店に窓を提供している。最上階のブロックは「フラットファサード仕上げ」により描き替えが可能で、さまざまなアーティストに壁画を描く機会を提供するそうだ。End