▲Photography by Ruben Hamelink and Daan Roosegaarde

オランダのアーティスト ダーン・ローズガールデ（Daan Roosegaarde）は、新しい作品「GROW」を公開した。農業がもつ美しさにオマージュをささげる作品で、無人の広大な夜の畑に赤と青の光の波を浮かび上がらせる幻想的な作品である。

▲Photography by Ruben Hamelink and Daan Roosegaarde

「GROW」のインスピレーションは、植物の成長やレジリエンスを高める科学的な光の使い方にある。

▲Photography by Ruben Hamelink and Daan Roosegaarde

▲Photography by Ruben Hamelink and Daan Roosegaarde

私たちはふだん、私たちの食を支える広大な農地を意識することはあまりない。だからこそ、ローズガールデは「GROW」のなかで、農業システムにおけるイノベーションの重要性を強調する。

▲Photography by Ruben Hamelink and Daan Roosegaarde

そして、「光のデザインで、植物の成長をもっと持続可能にできるのではないか」、「どうしたら農家の人たちを私たちにとっての大切な人にできるのか」と問いかけるのだ。

▲Photography by Ruben Hamelink and Daan Roosegaarde

▲Photography by Ruben Hamelink and Daan Roosegaarde

▲Photography by Ruben Hamelink and Daan Roosegaarde

今回は、20,000m2のリーキ（ネギの一種）畑を照らす光をデザインし、あたり一面に「光のダンス」を作り上げた。この光は詩的なものであるだけでなく、青・赤・紫外線を一定の割合で当てることで植物の成長が促進し、農薬の使用を最大50％も削減できるようになる、という光生物学の科学的な技術にも基づいているそうだ。

▲Photography by Ruben Hamelink and Daan Roosegaarde

▲Photography by Ruben Hamelink and Daan Roosegaarde

この作品では、光り輝く夢のような光景を展開しながら、光の美しさが植物にも良い影響を与えることを示している。暗い時代における導きの糸となるもので、人々に希望に満ちた光を投げかけている。そして、畑をいきいきとしたアートワークにすることで、「畑の文化＝農業（agri-culture）」という言葉に新しい意味を吹き込んでいる。

▲Photography by Ruben Hamelink and Daan Roosegaarde

▲Photography by Ruben Hamelink and Daan Roosegaarde

▲Photography by Ruben Hamelink and Daan Roosegaarde

▲Photography by Ruben Hamelink and Daan Roosegaarde

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また、ローズガールデ自身はこの作品について「ユートピアではなくプロトピアなのです。一歩ずつより良くなっていくことを示しています」と語っている。