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2021.02.25 16:50
新型コロナウイルスの感染が拡大したことで、さまざまな機械に取りつけられたタッチパネルに触れることにためらいを感じる人も多いだろう。他の人が触れた場所と同じところを押したくはないが、ボタンが一定の位置にある以上、どうしても感染リスクが高まってしまうのだ。
そこで英ロンドンのデザインスタジオ Special Projectsは、タッチパネル上のボタンがつねに移動して、誰も触れていない位置へ誘導するスマートボタンのプロトタイプ「Moving Buttons」を考案した。
同スタジオによると、ソフトウェアをアップデートするだけで、ボタンがタッチパネル上で次々に移動してくれ、操作範囲も最小にするので、50人ほどが他の人と違うところを押すことができるという。
野菜や果物、菓子パンなど、好みの商品を探す際には、ボタンを何回か押さなければならないが、そのときは一度触れたスペースを繰り返し使うようにしてくれるので、次のユーザーはできるだけきれいなスペースを押せるそうだ。
さらに、果物のボタンを押すときには、押される頻度の高い「バナナ」が押しやすい位置に現れ、個数の増減についても、選択した果物のボタンと同じ位置にプラスとマイナスが表示される仕組みとなっている。
支払いボタンは予期せぬ位置に表示されるかもしれないので、ステッカーに似たデザインを採用し、明るいグリーンにすることで、人目を引くように工夫している。
そして、タッチパネルの利用者が50人ほどになると、スタッフに拭き取りをアラームで警告。タッチパネルは濡らした布も検知してくれるので、拭き取りが終わったこともわかるようになっている。
また、このシステムを使えば、スーパーのレジだけでなく、ホテルのチェックアウトやチケットの券売機、ATMなどでも、タッチパネルを日々安全できれいに使うことができるようになるとしている。