13の建物が有機的につながる
中国の学校プロジェクト「School as a Village」

▲Credit:WU Qingshan

中国・北京のOPEN Architectureが上海で手がけた「School as a Village」は、13のユニークな建物が有機的に構成された新しい学校プロジェクトである。

この「Qingpu Pinghe International School」のキャンパスには3歳から15歳までの2000人の児童・生徒が通うそうで、同事務所は計画を見て、長年同じ場所に通い続ける子供たちをいかに退屈させないかを考えたという。

そこで、「子供を育てるには村が必要である」というアフリカのことわざにヒントを得て、従来の大規模な学校建築ではなく、小さく特徴のある建物をたくさん建て、多様で活気のある村のようなキャンパスを作った。

▲Credit:CHEN Hao

四角い形をした校舎や管理棟、実験棟、らせん状の学生寮、ユニークな形の幼稚園などのほか、「シロナガスクジラ」とも「オーシャンライナー」とも呼ばれるビブリオシアターは地域社会にも開かれており、図書館、劇場、ブラックボックスタイプのシアターを組み合わせている。

▲幼稚園 Credit:WU Qingshan

▲図書館 Credit:Jonathan Leijonhufvud

▲実験棟 Credit:WU Qingshan

▲劇場 Credit:Jonathan Leijonhufvud

体育館兼食堂では、角の丸い白い箱型のジムとプールが階上にあり、1階のガラス張りの食堂の上に浮かんでいるようなデザイン。縦に伸びるアトリウムからは内側のアクティブな活動をうかがうことができる。

▲体育館 Credit:Jonathan Leijonhufvud

▲体育館 Credit:CHEN Hao

▲プール Credit:Jonathan Leijonhufvud

キャンパス中心に位置するアートセンターは、精密にカットされたブラックダイヤモンドをイメージ。下の階はパフォーミングアート、上の階はヴィジュアルアート向けになっており、それぞれにダブルハイトのアトリウムを設置。これらが内部でつながり、展示ギャラリーとしても使える中央エリアとなっている。

▲アートセンター Credit:CHEN Hao

▲アートセンター Credit:WU Qingshan

また、自然を教育の不可欠な要素と考え、キャンパス設計では建物と同様に屋外のオープンスペースを重視。庭や湿地、森林、丘、ランニングコース、運動場がキャンパスをつなぎ、子どもの健康に配慮した有機的なシステムとなっている。End

▲学生寮 Credit:Jonathan Leijonhufvud

▲学生寮 Credit:Jonathan Leijonhufvud