公共スペースに新しい灯りをもたらす
照明インスタレーション「The Living Lantern」

▲Photo credit:Archicake

イギリスを拠点とするデザインスタジオ NEONとビジュアルアーティスト Frankie Boyle Studioは共同で、照明インスタレーション「The Living Lantern」を手がけた。

ランタンは、明るさや卓越性、導きの光を体現する普遍的なシンボルであり、愛や知恵、啓蒙、あるいは暗闇のなかで新しい日を約束する、魂を導く内なる光を象徴することもある。

「The Living Lantern」は、コロナ禍がなかなか収まらないなか、人間がもつ反応のよさや、新しい状況に直面したときに変化に適応し、協力し合えることを表現するインスタレーションで、人々を惹きつけ、希望と喜びを与えながら、にぎやかさを失って安全を感じにくい公共スペースを活性化するためにデザインされた。

▲Photo credit:Pixel Frame

▲Photo credit:Archicake

▲Photo credit:Archicake

▲Photo credit:Pixel Frame

外側の風に反応する膜が開閉することで、中心からの光が透過するようになっており、訪れた人はたえまなく変化するオブジェを眺めながら時を過ごすことができる。風に揺れる動きと光の変化により、作品自体がつねに進化しているように見え、瞑想的な時間を楽しむことができる。

パーツはジグソーパズルのように現場で設置と解体が容易で、羽のように外に突き出したパーツは、風がないときには水平のままで、風が吹くと上下に揺れて、構造物が閉じるような仕組みとなっている。

▲Photo credit:Pixel Frame

▲Photo credit:Archicake

▲Photo credit:Archicake

また、この作品には2つの楽しみ方があり、日中は使用された木材のマテリアルを感じることができ、辺りが暗くなればランタンのように光で満たされるのである。

▲Photo credit:Sarah Marshall

照明を手がけたFrankie Boyleによると、瞑想的な光のシークエンスには「はっきりとした始まりと終わりはなく、抽象的であり、たえず変化しています。こうしたアプローチにより、人々は作品のそばで好きなだけ時間を過ごすことができるのです」と語っている。End