岐阜・多治見の空家再生プロジェクト「at tajimi」
陶芸工房兼シェアハウス「at01」が完成

▲写真:堀越圭晋

陶磁器産地として歴史のある岐阜県多治見市で、器のセレクトショップ「新町ビル/山の花」を運営する花山和也とデザイナーの石井一東(ambos)・横井雄哉(i/r/h)が、空き物件に新たな役割を持たせるプロジェクト「at tajimi」をスタートさせた。2021年9月に1つ目の工房兼シェアハウス「at01」が完成し、今秋にオープンする予定だ。

プロジェクトは「作業場としての”工房”から、何かの”舞台”となる工房に。」がコンセプト。地域の活性化にむけて、「降ろされたシャッターを開ける」という目的を掲げている。

陶芸家の工房としてだけでなく、条件によってはシェアハウスやゲストハウス、飲食店や物販の店などを併設させることも視野に入れ、家主との会話や立地、建物の特性を考慮しながら、新たな工房の在り方について提案・運用を行っていくという。

▲写真:堀越圭晋

▲写真:堀越圭晋

「at 01」は、銀座商店街内の10年近くシャッターの降ろされていた店舗を改修。通り側の1Fを工房、奥の離れと2Fをシェアハウスとした。

▲写真:堀越圭晋

▲写真:堀越圭晋

▲写真:堀越圭晋

▲写真:堀越圭晋

工房は、集中して作業ができるように、間口の半分を象徴的な黄色のモザイクタイル壁として外からの視線をカット。半分を可動式のバーンドアによって開閉できるように計画し、集中作業の場としてだけでなく、陶芸家の表現の場としても機能するそうだ。

また、歴史ある躯体の魅力を最大限に活かすため、天井梁や土壁は現しとした。新たに手を加えた部分はメンテナンスのしやすい金物を中心に使用。その素材の対比も空間の特徴となっている。

▲写真:堀越圭晋

▲写真:堀越圭晋

▲写真:堀越圭晋

なお、10月9日(土)から10月17日(日)までは、デザインを通じて「美濃の土の可能性」を発信するブランド「MINO SOIL」の特別展示を「at01」にて開催。2021年6月に東京で、多治見のタイル・食器のファブレスメーカーであるエクシィズ井澤コーポレーションが共同企画した展示会を再構築して展示する。End

▲写真:高野ユリカ(東京・表参道の441での展示風景)

MINO SOIL Tajimi Edition

会期
2021年10月9日(土)~10月17日(日)10:00~17:00
会場
at tajimi 01(岐阜県多治見市新町2-31 銀座商店街アーケード内)
詳細
https://minosoil.jp/ja/