災害に対応する建築・都市デザインを提案する
「リジェネラティブ・アーバニズム展」

東日本大震災の発生から11年が経ち、巨大地震と大津波、原発事故で破壊された東北沿岸部では、今もなお復興に向けた街づくりが続けられている。また、日本だけでなく世界のさまざまな地域でも、深刻な災害が人間の暮らしを脅かしている。

震災から4年後の2015年に開催された第3回国連防災世界会議では、今後15年間の国際的な防災の取組指針となる「仙台防災枠組2015-2030」が採択。これを受けて、UCLA xLABIRIDeS(東北大学 災害科学国際研究所)が中心となり、環太平洋大学協会の11大学が参加する共同プロジェクト「ArcDR3」が設立された。

そして、この「ArcDR3」の2年にわたる活動成果を開示する展覧会「リジェネラティブ・アーバニズム展—災害から生まれる都市の物語」が、2022年4月9日(土)から4月24日(日)まで、東京・日本橋室町三井タワー「室町三井ホール&カンファレンス」にて開催されることになった。

同展では、気候変動が引き起こす高潮や森林火災などの災害に対応する都市生成の新しい概念「リジェネラティブ・アーバニズム」を提起し、その革新的な都市デザインの数々を紹介する。

「リジェネラティブ・アーバニズム」とは、気候変動に伴い急増する災害の脅威によって生み出された都市デザインの新しいパラダイムで、現状維持や現状復帰を基本とした従来の防御的な災害対策ではなく、「回復力(レジリエンス)」をテーマとする都市開発の新たなアプローチであるという。

今回は、「水成」「群島」「時制」「火成」「共生」「遊牧」「対話」の7つの架空の都市を設定し、「リジェネラティブ・アーバニズム」を実践する各都市の物語を創造。同展のために収集した災害のデータや映像とともに、世界各国からのデザイン提案を通じて、災害のリスクとともに生きる私たちが目指すべき、自然と調和する新しい都市のあり方を提案する。End

「リジェネラティブ・アーバニズム展-災害から生まれる都市の物語」

会期
2022年4月9日(土)4月24日(日) 入場無料
開場時間
12:00~19:00
会場
日本橋室町三井タワー「室町三井ホール&カンファレンス」
詳細
https://www.regenerativeurbanism.org/