NEWS | ソーシャル
2022.04.26 14:30
ヤマガタデザインの出資により2019年11月に設立した有機米デザインは、有機米の栽培で農家の課題となる雑草取りの作業を軽減しようと、自動抑草ロボット「アイガモロボ」の開発を進めている。このほど、井関農機の夢ある農業総合研究所(茨城県つくばみらい市)で公開した。
農林水産省は「みどりの食料システム戦略」において、2050年までに耕地面積に占める有機農業の取組面積の割合を25%に高める目標を掲げている。その中でも重要なのが55%を占める田んぼの有機化だという。
そこで開発された「アイガモロボ」は、代掻き後の水田を太陽光発電による電力で自律航行。水中を撹拌して泥を巻き上げることで、光を遮るとともに、土の物理性に影響を及ぼし、水面下にある雑草の生長を抑制する。除草剤を使わずに雑草が生えにくい状態をつくることで、除草にかかる労力を大幅に削減できるとしている。
これまでの実証実験では、一定条件下で「アイガモロボ」の抑草効果を確認。さらに、収量増加やジャンボタニシの抑制効果などの副次的な効果も大きいことがわかった。農家からの要望もあったことから、早期の実用化に向けて準備を進めている。
田んぼを泳ぐカモをモチーフにしたデザインは、HAL東京の学生・中村哲さんによるもの。見た人が「一生懸命頑張って泳いでるね、可愛いね」と思って元気が出るデザインを意識してデザインしたそうだ。