「抜き差しなる」デザインを目指すものづくり論
建築家・長坂常の書籍「半建築」が発刊

建築家の⻑坂常(スキーマ建築計画)によるものづくり論をまとめた書籍「半建築」が、フィルムアート社より2022年10⽉12⽇(⽔)に発売された。

初期の代表作「Sayama Flat」において、引き算や誤用という考え方のリノベーションで建築界にセンセーションを巻き起こしたスキーマ建築計画。同書では、日常の中での気づき、既存のものから得られる新たな発見をきっかけに、家具から建築、都市のスケールまで、1/1を基本にデザインする独自の取り組みを、「半建築」というキーワードのもと書き下ろしている。

現実が入り込む余地のないキメ顔の建築ではなく、「抜き差しなる関係」を受け入れるような大らかな建築。それでいて個々の素材や細部に対する解像度の高い扱いから、すべての要素が生き生きと共存するような空間。

リノベーションにも新築にも、住宅にも店舗にも、こうした美学を貫き活動を続けてきた長坂常が、建築におけるさまざまな「半」的状態を考えることを通して、新たな建築の可能性を提示する。

▲長坂常 Photo:Yuriko Takagi

作品(夢)と⽣活(現実)の間に確かに掴み取ることのできる新時代の建築を考え、「抜き差しなる」デザインを⽬指して奮闘するスキーマ建築計画による、待望のものづくり論である。End

半建築

著者
長坂常
発売⽇
2022年10⽉12⽇(水)
仕様
四六判・並製/256 ⾴
定価
2,400 円+税(税込2,640 円)
詳細
https://www.amazon.co.jp/dp/4845921391/