大麻・苧麻繊維の自然布を紹介する
テキスタイルギャラリー「真妙庵」が京都にオープン

西陣織の老舗 細尾の12代目細尾真孝は、美術家で自然布の蒐集家・研究家でもある吉田真一郎と共同で、テキスタイルギャラリー「真妙庵(しんみょうあん)」を2022年10月に京都・御所南エリアにてオープンした。

真妙庵は、19世紀(江戸~明治時代)につくられた大麻・苧麻繊維の貴重な自然布を、両氏の監修と選定により紹介するギャラリー。布は古代より、人の生活の身近にありながら、人間の美意識を表現するためにさまざまな技術的・技巧的進化を遂げてきた。同ギャラリーは、時代を超えた真の布(妙)が多くの人々にインスピレーションをもたらす場(庵)となる。

▲19世紀(江戸)の大麻繊維による自然布。真妙庵では大麻繊維のほか、苧麻繊維などの代表的な麻布を扱う。

▲顕微鏡による拡大写真。苧の種類、糸の太さ、撚りの有無などによって微細な差が生じる。

▲majotae

作品に用いられる布は、 吉田が代表を勤める近世麻布研究所の協力により、博物館と同等の精密な繊維検査によって糸の素材を明らかにした貴重な資料で、手績み糸、自然染色、手機によって作りあげられた19 世紀の手仕事を体現する美しい布である。

真妙庵では、糸の績み方や織の手加減など、布の微視的な美しさに焦点をあて、さまざまな自然布を紹介。表具されたもののほか、多数の裂を揃え、貴重なアーカイブ資料として楽しむことができる。

さらに、吉田の長年にわたる大麻繊維と糸の研究から生まれた、過去と未来をつなぐファブリックブランド「majotae(まよたえ)」の商品も取り扱っている。第1弾として、Taiga Takahashi(タイガ タカハシ)が手がけたタイムレスなシャツコレクションを展開している。End

▲細尾真孝

▲吉田真一郎

真妙庵

住所
京都市中京区少将井町229-2 第7長谷ビル1階
オープン日
2022年10月28日(金)
営業日
木・金・土・日 11:00~18:00
詳細
https://www.instagram.com/shinmyouan/