京都・西陣織の老舗・細尾が運営する京都市中京区のHOSOO GALLERYでは、2021年4月17日（土）〜2021年7月18日（日）まで「Ambient Weaving ── 環境と織物」展を開催する。

同社は2020年より、東京大学大学院情報学環 筧康明研究室およびZOZOテクノロジーズとともに、伝統工芸と先端テクノロジーを組み合わせた、機能性と美を両立する新たなテキスタイルを開発する共同研究を行ってきたという。

「Ambient Weaving」とは、「環境情報を表現する織物」「環境そのものが織り込まれた織物」のことで、筧研究室とZOZOテクノロジーズが開発してきた先端素材やデバイスを、西陣織特有の構造や意匠をもつ細尾のテキスタイルに織り込むことで、周囲の環境情報と織物を媒介するさまざまな機能と表現の両立を目指してきたそうだ。

そこで同展では、外部温度によって色彩が変化するテキスタイル、紫外線によって硬化するテキスタイルなど、これまでの研究成果をプロトタイプ作品として紹介する。

また、テキスタイルの機能面での進化だけでなく、意匠面の革新に目を向けており、テキスタイルのもたらす機能に意匠を両立させることや、新しい機能を用いることで可能になる新たな意匠の実現にも挑戦しながら、現代における人間と環境と織物のあり方を提案している。