ポリエステル繊維をリサイクルしたフェルトボード
「TUTTI® BOARD」を活用した隈 研吾の「編む建築」

東京・千代田区のJPタワー学術文化総合ミュージアム インターメディアテクでは、特別展示「被覆のアナロジー -組む衣服/編む建築」が2023年4月2日(日)まで開催されている。

同展は、ファッションデザイナーの江角泰俊と建築家の隈 研吾およびインターメディアテクとの企画による世界初の公開展示となっている。衣服と建築に類似する構造的・組織的な成り立ちに着目し、生産技術の発展による自由度の向上、環境負荷に配慮した自然素材の利用、再生繊維や材料のリユースなど、有機的に統合された新しいデザイン手法を提示しようとする試みだ。

▲壁面部:編み目状に広がる、隈 研吾による「編む建築」

隈による「編む建築」には、繊維専門商社スタイレム瀧定大阪の「PLUS∞GREEN PROJECT(プラスグリーンプロジェクト)」が取り扱う、ポリエステル繊維をリサイクルしたフェルトボード「TUTTI® BOARD(トゥッティボード)」が使われている。絶妙な柔らかさと硬さを持つTUTTI BOARDにパターンを引いて、スリット状に切れ目を入れることで、柔らかく空間を包む三次元曲面を生み出した。さらに、編み目状に加工することにより、ニットのような伸縮性が生まれ、複雑な形状にも追従するしなやかなストラクチャーに仕上がっている。

同展を通して、循環するものづくりを実現させる新たな手法やアイデアの数々に触れることができるだろう。End

被覆のアナロジー -組む衣服/編む建築

会期
2022年11月5日(土)~2023年4月2日(日)
会場
JPタワー学術文化総合ミュージアム インターメディアテク 2階
(東京都千代田区丸の内2-7-2 KITTE 2・3階)
詳細
http://www.intermediatheque.jp/ja/schedule/view/id/IMT0256