3Dプリントの建築利用は、施工の自動化による工期の短縮や人材不足の解消、持続可能な材料の使用など、多くの面で注目を集めている。インドの建設大手ラーセン＆トゥブロは、このほど同国初となる3Dプリント郵便局を建設した。

この画期的なプロジェクトは、インド南部バンガロール市のケンブリッジ・レイアウト地区で行われた。2023年3月に着工し、従来の工法では8カ月を要するところをわずか43日で竣工した。通常のコストから40%の削減を実現したという。

3Dプリントによる建設を担当したのは、デンマークに拠点を置くCOBOD社。同社はこれまでに、3Dプリントで住宅、商業施設、公共施設、スポーツ施設、教育施設などの建設を全世界で展開してきた。

完成した郵便局は「ひょうたん」のような形にカーブを描いた外観で、外壁はインディアポストのイメージカラーである赤色で包まれている。

インドのナレンドラ・モディ首相は「わが国の人なら誰もが、インド初の3Dプリント郵便局が完成したことを誇らしく思うでしょう。この建築は、まさにインドのイノベーションと進歩、独立した精神を体現するものです」と今回の成果を絶賛している。