トーマス・ヘザウィックが協同設計した
東京の新たな商業施設「麻布台ヒルズ」本日オープン

Photos by Raquel Diniz

東京都港区の新たな商業施設「麻布台ヒルズ」が、2023年11月24日(金)にオープンした。オフィス、住宅、ホテル、マーケットなどの商業施設をはじめ、文化施設、学校施設、医療施設など、多様な都市機能が集まるとともに、中央広場や果樹園・菜園といった豊かな緑に包まれた「コンパクトシティ」である。

東西に細長く、高台と谷地が入り組んだ高低差の大きい敷地には、大小さまざまな建物が登場。低層部のデザインは、ロンドンの建築オフィス ヘザウィック・スタジオを率いるトーマス・ヘザウィックが手がけた。

柔軟かつ自由にカーブを描くグリッド状の外壁が特徴的で、建物各所には「ガーデンプラザ」と呼ばれる大規模商業施設やマーケット、デジタルアートミュージアムやギャラリー、住宅などが入居している。

木々や花々、水辺に囲まれて波打つような独特の建築は、居住者やオフィス通勤者、麻布台ヒルズを訪れる人の結びつきを意図して設計。曲がりくねった道や遊歩道を兼ねた屋上のスロープにより、くつろいだ雰囲気を演出している。

さらに、ヘザウィック・スタジオとしては初となる学校のデザインも担当。都心最大級の生徒数と15,000平米の校舎面積を誇る「ブリティッシュ・スクール ・イン・東京」には、グラウンド2面、体育館、プール、屋上庭園などを設け、都市の中心にありながら優れた教育環境を構築した。

トーマス・ヘザウィックは「私たちは、これまでとは違う方法で人々の感情とつながる街区をつくりたいと考えました。文化施設や公共施設を設け、立体的で散策もできるまったく新しい景観を組み合わせることで、訪れた人と地域コミュニティに対して、相互の結びつきを深めるオープンで緑豊かな公共空間が実現しました。東京のなかでも長い年月にわたって愛される、活気にあふれるユニークな場所となることでしょう」と語っている。End