文字が観る人を追いかけてくる!?
尼崎市に登場した不思議な大型看板「モジでる」

兵庫県尼崎市に本社を置く板金加工会社 ショウワグループは、不思議な大型看板「モジでる」を2023年12月23日(土)から同社社屋で公開。JR宝塚線尼崎駅―塚口駅間で電車内より同看板を観ることができる。

「モジでる」は、中世のレリーフ絵画やトリックアートでは古くから利用されている「逆遠近錯視」を使用した、高さ約2000㎜の文字看板。逆遠近錯視は、物体表面の奥行きが反転して知覚されている時に、体を左右に動かすと剛体であるはずの物体が歪んで動いて見える現象である。

同社は、関西大学との産学連携事業を通じて、錯視技術を用いた錯視文字事業を展開。「モジでる」の開発では、文字の形や表面のテクスチャなどの条件について検討を重ね、奥行が反転して見えるように工夫したことで、見た人の注意を引く立体看板を実現した。

また、錯視立体図形を簡単に製作できるように、デジタル造形技術によって文字のフォントやパーツをデザインし、実際に看板として設置した場合の効果についても検証。今回は、動くように錯覚して見えやすい白、黒、グレーといたオーソドックスな色を使わず、目につきやすいイエローで塗装した。

今後はビジネスシーンにおいて、会社の広告をはじめ、エントランスや表札、展示会や説明会など、各種イベントでの活用を目指している。End