国際的なホテルのインテリアデザインを手がける
「Cheng Chung Design」が東京クリエイティブセンターを開設

千代田区平河町にオープンした9階建てのCCD東京クリエイティブセンター。Photo by Boris Shiu

インテリアデザインを手がける Cheng Chung Design(CCD)は2025年6月、新たなオフィス「CCD東京クリエイティブセンター」を東京都千代田区平河町にオープンした。香港、シンガポール、ロンドン、ミラノ、ニューヨークに続く、CCDのグローバル戦略を見据えた新拠点となる。

馬の彫塑作品が印象的なエントランス空間。Photo by Boris Shiu

デザイナーのJoe Cheng(ジョー・チェン、鄭忠)が創設した同社は、国際的なブランドホテルに対して、インテリアデザインやコンサルティングサービスを専門的に提供する世界有数のホテルインテリアデザイン会社である。

「東意西境」(東洋の芸術的概念を西洋の様式で表現する)という独自のデザイン理念のもと、変化し続ける市場の多様なニーズに応えるべく、卓越した専門チームがホテル、高級住宅、カルチャースペース、都市建築などの分野で、革新的かつ多彩なデザインソリューションを提供している。

デザイナー・Joe Cheng Photo by Boris Shiu

これまでにマンダリン・オリエンタル、リージェント、リッツ・カールトン、ウォルドルフ・アストリアといった世界のトップホテルをはじめ、テンセント、アリババ、ファーウェイ、招商銀行といった企業の本社ビル、高級住宅や高級レストランのインテリア設計も多数手がけてきた。

2021年には、「Gold Key Awards」や「Asian 500」を含む140以上の国際デザインアワードを受賞。米「インテリアデザイン」誌が選ぶ2022年の「Top 10 Hospitality List」で第1位を獲得するなど、インテリアデザイン界において確固とした地位を築いている。

DONGFENGYUN hotel

Mandarin Oriental QIANMEN

9階建ての東京クリエイティブセンターは、「和洋共生」をテーマにCCDの「オープン」「共創」という企業文化と、複合型の空間理念を組み合わせ、従来型のオフィス区画を刷新。カフェバー、サロンエリア、プロダクトショールーム、マテリアルラボなどが交差する空間構成とした。

8階に位置するカフェバー。Photo by Boris Shiu

7階のサロンエリア。Photo by Boris Shiu

ホテル空間を想定したしつらえのなかに、東洋と西洋の美しさが伺える。Photo by Boris Shiu

各階には商談エリアや執務エリアが入るほか、2階のマテリアルラボにはさまざまな素材が並び、手触りを確かめたり、専用プラットフォームを通じて素材の情報にアクセスすることができる。

「東意西境」という独自のデザイン理念が感じられるマテリアルラボ。Photo by Boris Shiu

CCD傘下のテックブランド「犀照科技(Raritag Technology)」による専用プラットフォームからも素材の情報が得られる。Photo by Boris Shiu

Photo by Boris Shiu

6階には、CCDのライフスタイルブランド「COSMO CROSS(可室生活)」が手がけるアートギャラリーが設置された。Photo by Boris Shiu

一部のフロアには非対称の動線を導入し、オープンスペースとパーティションの組み合わせにより、エリア内外の境界を曖昧にした「縁側」のような空間を創出。日本人の美意識にも寄り添うとともに、柔軟性のあるオフィス空間をつくり上げた。また、建物のインダストリアルな鋼鉄製フレームに対し、木製格子のスクリーン、カーテン、ブラックの硬質パネルを随所に配置して、素材のコントラストを強調。「静寂・余白・自然との共生」という禅の概念を体現した、和の雰囲気を生み出している。

Photo by Boris Shiu

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所在地
東京都千代田区平河町1-5-2
詳細
https://ccd.com.hk/

Photo by Boris Shiu