NEWS | デザイン誌「AXIS」
2014.10.16 15:31
現在発売中のAXIS 171号の特集は「未来の“撮り方”——撮像デバイスがもたらす新たな価値」。最新のテクノロジーと新たなコンセプトにより、従来型の撮影機器とは全く違った進化を遂げつつある“新概念の撮像デバイス”による、従来にない“撮り方”とビジュアル表現を紹介しつつ、それらがもたらす新たな価値がこれからの社会や生活をどのように変えていくのかを探っています。主な内容をご紹介します。
「最新の撮像デバイスと、それらが生み出す新たなビジュアル表現」 文/大谷和利
ここ数年のスマートフォンの急激な普及によって、人々が思い描く「カメラ」の姿は、大きく様変わりしている。と同時に、従来型のスティルカメラやビデオカメラをつくるメーカーは岐路に立たされており、新興企業による新たな撮像デバイスの開発・販売の動きも活発化してきた。ここでは、そうした最新の撮像デバイスの流れを概観するとともに、それらが切り開く新しいビジュアル表現の可能性を考えてみる。
「ライトロが生み出すクリエイティビティ——その瞬間の中に立ち入り、そのシーンを切り開いていく」
米国・ライトロ社が開発したライトフィールドカメラは、撮影後にフォーカスを変更できることで、大きな話題を呼んだ。その第二世代製品「イリューム」はさらに機能性を高め、もはやカメラではない、新たなメディアへと進化を遂げた。ライトロ社は“撮る”という行為をどう捉え、どのような可能性を生み出そうとしているのか。同社の製品管理ディレクター、コルヴィン・ピッツに聞いた。
「裸眼で見えないものを超高解像度に再現——ギガマクロ『マグニファイ2』」
販のデジタル一眼レフカメラで撮影しながら、キャプチャーされた画像はミクロレベルの細密さと3Dに近いデータを備え、ソフトウェアで拡大して心ゆくまで自在に見ることができる。そんなことを可能にしたのが、ギガマクロのテクノロジーだ。
「BMW i3『Become Electric』——インタラクティブな360度映像がもたらす没入型体験」
全方位の映像撮影が可能な「360度ビデオ」の登場によって大きく変わりつつある映像表現。その大きな魅力は従来にない臨場感が伝わることだろう。今、その360度動画にインタラクティブ性を加えることで、映像体験は新たなフェーズへと動き始めている。BMW i3のコマーシャル映像を例に、インタラクティブな360度映像がもたらす可能性を探ってみたい。
「どれだけ遊び、どれだけ実験を繰り返すか——ジョナス・ギンターのチャレンジ」
今年4月にインターネット上で大きな話題を呼んだ映像がある。ドイツの写真家兼ジャーナリストのジョナス・ギンターが制作した「小さな惑星」だ。この映像の真ん中には自転車に乗ったギンターがおり、その自転車が小さな球体の町を進んで行く。前進するにつれて周りの景色も変化するのだが、そこには奇妙な遠近感が展開され、それでいて建物や木々は平らな表面しかない薄っぺらなもの。リアルとアンリアルが共存した世界だ。
「今」をタイムカプセル化する全天球イメージング
近年の先端的な製品開発プロジェクトは、すべて若いスタートアップカンパニーから始まっているような錯覚に捉われがちだが、こと撮像デバイスに関しては、日本の大手メーカーの中にも積極的なアプローチを見せる動きがある。そこで、今回の特集のまとめとして、「リコー・シータ」を開発したリコーの新規事業開発センターVR事業室マーケティングユニットリーダーである野口智弘氏に、開発の動機や今後の展開などを尋ね、この分野がどこに向かいつつあるのか展望してみた。
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