シリーズ第1回「LIVING & DESIGN 2015」を語る
【ハウズ・ジャパン 編】

今年も10月14日(水)から3日間にわたり、大阪で住空間・インテリア関連産業見本市「LIVING & DESIGN 2015」が開催されます。7回目を迎える今年のテーマは「FUTURE LIFE そこにある、未来の暮らし」。新たなテクノロジーや発想がもたらす半歩先を見据えた暮らしの提案や製品が、大阪南港ATCホール大阪・住之江区)の会場に集います。

jikuでは、生活環境に対する関心を高め、産業の活性化と内需拡大を促進する見本市として評価を高めてきたLIVING & DESIGNの今年の見所を、出展者にフォーカスして3回シリーズで紹介します。第1回は、住宅を改修したい人と建築家など専門家を橋渡しする米国発のインターネットサイト、Houzz(ハウズ)がアジア初の拠点として4月に開設したハウズ・ジャパン。世界最大級の住宅コミュニティサイトの日本進出によって、中古住宅を自分好みにリノベーションすることへの関心や関連市場の拡大に弾みがつくことが期待されています。ハウズ・ジャパンの加藤愛子社長は、「オフラインでの接点を持つことでより充実したコミュニケーションを図りたい」と、初出展への意気込みを語ります。

▲ ハウズ・ジャパンの加藤愛子社長。シカゴ大学経済学部卒業後、米国の投資銀行ゴールドマンサックスのロンドン、東京オフィス勤務などを経て、14年11月より現職。「Houzzは、求めている暮らしや家のイメージをはっきりさせるためのツール」だと話します。

住宅をよりライフスタイルに近づける

プロとエンドユーザーをつなぐ住宅コミュニティプラットフォームとして、4月から日本でのサービスをスタートさせました。工務店や建築家の方には手がけた住宅の施工写真をアップしていただき、一般の方にはサイトに掲載された写真や情報からインスピレーションを得て、自身の家づくりに反映してもらいたい。その情報の橋渡し役となることがサービスのテーマです。閲覧や利用、専門家の登録などはすべて無料です。

サービスを開始してから5カ月ほどが経ち、プロユーザーの登録件数は4,200社を超えました。この数字は日々増えています。6月に東京で行われた「リフォーム産業フェア」への参加などを通じて、それまで接点の乏しかった工務店などにサイトの周知ができたことも数字を押し上げる要因になりました。今回LIVING & DESIGNに参加を決めたのは、業界のインフルエンサーとなる企業やクリエイターが多数参加しているという声をあちこちで耳にしたのがきっかけです。また、住宅をよりライフスタイルに近づけるという私たちが掲げる目標と、感性の高い暮らしの提案を推進するLIVING & DESIGNに共通する思想が感じられたことも大きな理由になっています。

▲ 美しいビジュアルが豊富に掲載されるHouzzのサイト。コメントを残したり、写真をクリッピングするにはアカウント登録が必要。写真の閲覧だけであれば、登録なしでも見ることができます。

700万点を超える登録画像

サイトに登録される画像は、グローバルで700万点を超えています。こうした画像は、施主と建築家とのコミュニケーションを円滑にするためのツールにもなります。住宅の打ち合わせはお互いが会って初めて、要望やイメージに対する話し合いがスタートします。しかも、そうした会話の多くが言葉によって伝えられています。Houzzのサイトを使えば、写真を通して事前にイメージの共有が図れます。打ち合わせの前にこうしたやり取りを行うことで、これまで1時間かかっていた打ち合わせ時間を大幅に短縮することができるので、業務の効率化という点からもメリットは大きい。

ただ、これは日本の国民性とも関係していますが、見ず知らずの人とオンライン上でやり取りすることに抵抗を覚える人は意外に少なくありません。私たちがやり取りの仲介を行うことはありませんが、サイトへの信頼を高める取り組みを積極的に行っていきたいと思っています。その点からも、見本市のようなオフラインの場で、エンドユーザー含めて業界の方々と接点を持つことは重要なのです。サービスはオンラインですが、リフォームや住宅を建てる行為は結局オフラインの世界で展開されるので、オンとオフの両方でそうした機会を持つことが大事だと考えています。

▲ Houzzに登録するLIVING & DESIGNのページ。アメリカ建築家協会(AIA)など団体登録も多いといいます。バッジと呼ばれる機能を通じて、所属グループ内での交流促進も可能。

グローバルで新しい縁を育むサイト

今回は会場ブースのほか、別のエリアでもタブレット端末を設置し、Houzzのサイトを体験できるようにします。登録は簡単なので、ぜひ会場でトライしてほしいと思っています。実はLIVING & DESIGNにも団体枠で登録をしてもらいました。見本市に出展される企業やメーカーであれば、LIVING & DESIGNのバッジを付けることで出展者同士、あるいは出展者と主催者の交流がオンライン上でも可能になります。そうしたつながりができれば、見本市終了後も互いにやり取りができるので、出展者同士が一緒にプロジェクトを行うという動きを加速させるかもしれませんね。

Houzzへの登録を、グローバル展開の足がかりにしようと考える利用者も少なくありません。実際、海外から問い合わせがあったと話される設計事務所や工務店がかなりあります。写真がメインなので、要点について言語の壁を越えてコミュニケーションできるのが大きなポイントです。ファッションデザイナーや建築家の活躍を通して、日本のデザインやクオリティの高さを海外の人たちはよく把握しています。ただ、日本の暮らしについては情報が不足がちで、未だに禅やお寺のイメージから抜け出せない人が多い。それは情報がきちんと行き届いていないことの表れです。私たちが日本進出を決めたのは、空き家の増加などもあってリフォーム需要の伸びが期待できるだけでなく、各国のHouzzの利用者を対象に行ったアンケートで日本に対する関心の声が多く寄せられたのが理由です。そういう点からも、グローバルに情報交換ができるサイトとして、どんどん新しい縁を育んでいただきたいと思っています。私たちも今回の出展を機に、新しい縁が生まれることを期待しています。(文/編集部・上條昌宏)

▲ 6月に東京で行われた「リフォーム産業フェア」出展時の様子。ブースに設置したパソコンやタブレットを使ってサイトの魅力を伝える趣向は、LIVING & DESIGNの会場でも再現される予定。

LIVING & DESIGN 2015  住まいと暮らしのリノベーション TOTAL INTERIOR
会期:2015年10月14日(水)~16日(金)
時間:10:00~18:00 (最終日は17:00まで)
会場大阪南港ATCホール(大阪市住之江区南港北2-1-10)

入場料:1,000円(招待状持参者、事前登録者は無料)
主催:LIVING & DESIGN 2015実行委員会
総合プロデューサー:喜多俊之
会場構成ディレクター:間宮吉彦
問い合わせ先:LIVING&DESIGN 実行委員会事務局
 info@living-and-design.com

ハウズ・ジャパンのブースは、会場正面エントランスから入り、カフェ商談スペースの左手13番コーナーになります。

*ハウズ・ジャパンの代表取締役である加藤愛子社長のセミナーが、10月15日(木)の14時よりLIVING & DESIGN会場にて開催されます。日本でのサービス展開に関する最新の情報や今後の展開などが聞ける貴重な機会になるはずです。入場は無料。セミナーの参加にはHPからの事前登録が必要です。

第2回(光洋製瓦)の記事はこちら第3回(フィンガーマークス)の記事はこちら