▲ひと　2012年　ギャラリー小柳、東京　撮影：木奥惠三

「地上に存在することは、それ自体、祝福であるのか」をテーマに制作する現代美術家・内藤礼の個展「内藤 礼－明るい地上には　あなたの姿が見える」が、2018年7月28日（土）から10月8日（月・祝）まで水戸芸術館現代美術ギャラリーで開催される。

光、空気、風、水、重力といった無尽蔵な自然と、それらがもたらす色彩や音を受けとる私たち地上の生を昇華させた空間作品で高い評価を得ている内藤礼。本展では、はじめて自然光のみで、光と生命と芸術が分別されえない「地上の生の光景」を見つめる空間を生み出す。

内藤はあるとき、「地上の生の内にいる者（私）が、生の外に出て、他者の眼差しを持ち、生の内を眼差す無意識の働き」に気づき、「私たちは遠くから眼差され、慈悲を受けとっているのではないか」と感じるようになったという。

▲タマ／アニマ（わたしに息を吹きかけてください）　2005年　アサヒビール大山崎山荘美術館、京都　撮影：森川昇

▲無題　2009年（2008年−）　神奈川県立近代美術館 鎌倉、神奈川　撮影：畠山直哉

一日を通して移り変わる豊かな自然光のもと、地上に生きる私たちと死者、生まれ来る者、動植物、精霊との交歓の場が当展を通して立ち現れる。