ドイツのヴァイマールに1919年に設立された先進的な総合芸術学校バウハウス。2019年に創設100周年を迎えるにあたり、ドイツでは記念事業「バウハウス100」が行われている。その主要な国際プロジェクトであり、バウハウスの今日的意義を再考する「創造のバウハウス（bauhaus imaginista）」の一環として、国内唯一の展覧会である「バウハウスへの応答」が、2018年8月4日（土）から10月8日（月・祝）まで京都国立近代美術館にて開催される。

初代校長ヴァルター・グロピウスの「バウハウス宣言」とともに、あらゆる造形活動を手仕事の訓練と習得を通して統合し、新たな時代・世界に相応しい建築や社会の創造を目指したバウハウス。その教育理念と独創的なカリキュラムで世界に大きな影響を及ぼした。

本展は、ドイツで生まれたバウハウスの教育理念とカリキュラム、特に工房教育と予備課程が、日本とインドという異なる歴史・文化背景をもつ地域で、どのように受容され展開したのかに注目し、その足跡を100点あまりの関連資料や記録、当時の学生たちの作品などによって辿るもの。

「バウハウス宣言」を起点に、理念と実践の連携による教育、社会刷新の可能性と重要性、グローバル化とローカリティの関係性、そしてそれを踏まえた文化やその交流の多様性について再考する機会になるだろう。