ザハ・ハディド・アーキテクツによる音楽の共鳴を活かした建築
「スヴェルドロフスク・フィルハーモニー・コンサートホール」コンペに勝利

ザハ・ハディド・アーキテクツ(Zaha Hadid Architects)は、ロシア・エカテリンブルクに建設予定の「スヴェルドロフスク・フィルハーモニー・コンサートホール」のコンペに勝利したと発表した。

エカテリンブルクはウラルの首都と呼ばれ、ロシア第3の経済規模を誇る都市。この10年間で人口は10%増加して150万人に達し、ヨーロッパとアジアを結ぶ拠点として発展を遂げている。

この地は豊かな音楽の伝統を有し、文化・芸術の中心地としても高い評価を得ている。ここを拠点にするウラル・フィルハーモニーは、これまで20カ国以上で演奏、世界中の著名アーティストと共演する管弦楽団だ。

1936年に建てられた既存のコンサートホールは年間を通じてフルハウスになっており、新ホールはますます高まるコンサートプログラムへの期待に応えるべく計画された。

新しいコンサートホールのデザインは、音波の物理的側面を念頭に、音の共鳴という音響特性をベースに考えられ、連続した滑らかな壁面に振動波をつくり出すことができるという。

1,600席のコンサートホールと400席の室内楽ホールは高いレベルの音響基準を満たし、観客席は波打つような表面が特徴的な吊り下げ式キャノピーに収まっている。

また、この建築は隣接する自然の景観とシームレスに溶け合い、透明なガラスのファサードからはリニューアルした庭園を眺めることもできる。夏季には屋外で演奏可能なアンフィシアターも設けられる予定だ。End