リサイクル、リユースから、別の“循環”へ
廃棄物のリマーケティングとは?

今年も群馬県のナカダイの工場で、「第8回産廃サミット~廃棄物にしないデザイン展~」を開催します。2019年4月3日~4月10日まで、完全予約制です。ナカダイとモノ:ファクトリーが展開するリマーケティングビジネスを詳しく、事例とともに紹介します。今回は、第1回から継続していた作品の募集をいったん中止しました。その代わりと言っては何ですが、高い山株式会社にDMデザインと会場構成をお願いし、ナカダイの現場とモノ:ファクトリー場内の連携や、さまざま企業との取り組みとスキームの紹介など、循環をビジネス化する企業にとって参考になるような仕掛けをしています。環境活動ではなく、あくまでもビジネスとしてコラボレーションし、いかに発展させたかを表現しています。また、4月3日〜5日は、私たちとビジネスをしている企業とのトークセッションも予定していますので、そちらもご期待ください。

2月10日までGOOD DESIGN marunouchiで、「発想はモノから生まれる~循環型社会の実現へ モノ:ファクトリーの施策と展示~」を開催しました。環境ビジネスに限らず、やはり大事なのはビジョンです。2013年にグッドデザイン賞 未来づくりデザイン賞をいただいてから5年の、私たちの業務内容の変化を紹介しました。改めて感じたのは時代の変化です。Circular Economy(循環経済)というキーワードは企業活動に大きな影響を与えました。京都議定書に続くパリ協定、SDGs、海洋プラスチックの議論、さらに中国の廃プラスチック・金属類の輸入全面禁止まで、生み出すときだけではなく、最後まで自社製品や販売した製品の環境負荷低減を考えなければ、生き残っていけない時代になったのです。リサイクルが優等生だった時代は終わりを告げ、別の“循環”にチャレンジしなくてはならない時代だと言えます。

リサイクル率99%を維持するナカダイの駒形工場と並んで、中古家具のリユースオークションを行っている粕川工場内に「リマーケティングセンター」をオープンしました。リユース、リサイクルだけではない新たな使い方で、廃棄物を再度流通させるリマーケティングビジネス。その拠点です。駒形工場のように、途切れることなく大量にモノが運び込まれるわけでも、さまざまな加工が見られるわけでもなく、見た目はただの倉庫で地味な感じですが、その機能は日本初です。自ら生産、販売、流通した商品をいかに回収して、リサイクルを含めて、どう循環させるか。それへの興味とニーズはとても大きい。リマーケティングセンターは、そうしたスキームの構築、運用、販売、リサイクルなど、すべてのサービスを提供していきます。産廃サミットではその事例もご覧いただけます。End