コンクリートなのに軽くて流動的な形である
インテリア「Whorl Coffee Table」が登場

コンクリートだが布地でもある、そんな素材があるそうだ。ドライコンクリートをキャンバス地とPVCシートではさんだ「コンクリートキャンバス(Concrete Canvas)」というもので、主に土木資材として使われているという。

このコンクリートキャンバスを使ってまったく新しい家具を手がけているのがインテリアデザイナーのNeal Aronowitzだ。その代表作ともいえる「Whorl Coffee Table」は、この新しい素材のデザインの可能性を示している。

こうしたテーブルはこれまでに作られてこなかったので、新しい鋳造・成形技術を設計・開発する必要があったそうだ。できあがった「Whorl」シリーズは、この素材のユニークな構造特性を活かしたミニマルな作品で、コンクリートのぎっしりと詰まって重々しいイメージとは反対に、軽くて流動的で感情豊かな形状が実現した。

このテーブルをデザインするうえで課題となったのは、素材の引張強度を美しさと驚きの限界まで押し進めながら、重力に逆らっているように見せることだったという。もちろん、コーヒーテーブルとして日常でも使えるように、しっかりとした構造を維持する。

表面はセメントモルタル塗で、手作業で薄くスキムコーティングを施して滑らかな光沢仕上げとした。カラーと仕上げはカスタマイズ可能だそうだ。End