ロールス・ロイスが養蜂場を経営!?
ミツバチを繁殖させて地元農家を支援

高級自動車メーカーとして知られる英ロールス・ロイスは、実は本社敷地内で養蜂も行っているそうだ。自動車の生産は一時中断しているが、養蜂は3回目のシーズンを迎え、25万匹のミツバチから「Rolls-Royce of Honey」の過去最高の収穫量を目指しているという。

ロールス・ロイスの養蜂場「Goodwood Apiary」は2017年に設立。イギリス式の伝統的な木製巣箱が6つあり、それぞれにつけられたステンレス製のネームプレートは同社内の「Bespoke Workshop」が手作りしたもの。

これまでの5つは「ファントム」、「レイス」、「ゴースト」、「ドーン」、「カリナン」と同社を代表する自動車にちなんで命名。新たに作られた6つ目の巣箱「スピリット・オブ・エクスタシー(The spirit of Ecstasy)」は、おなじみの同社マスコットにちなんだ。

もっとも、同社が養蜂を手がけるには理由がある。イギリスでは現在、ミツバチの個体数が減少しているという。ミツバチは、本社周辺地域の農業経済の中心となる果物や野菜など、数多くの樹木や植物の授粉に欠かせない。しかし、近年は生息地が奪われてエサが不足。

さらに、近隣のサウス・ダウンズ国立公園も花粉媒介者の減少でその環境は危機に直面している。そこで、この養蜂場を通じてミツバチなど繁殖させ、地元農家を支援する取り組みを展開しているのだ。

ちなみに採取されたハチミツは専門家が手作業でびん詰を行い、同社の顧客に提供されるそうだ。End