▲手のひらサイズのディスプレイ本体

キヤノンは、独自の光学技術を駆使して、現実映像とCGをリアルタイムで融合するMRシステム「MREAL（エムリアル）」シリーズの新製品として、初のエントリーモデルとなるヘッドマウントディスプレイ（HMD）「MREAL S1」を2021年2月下旬に発売する。

「MREAL」は、ビデオシースルー型HMDを装着し、現実空間にあたかもそこに在るかのように3D CGを表示するMRシステム。

今回登場する「MREAL S1」では、大きさ約186（幅）×250（奥行）×138（高さ）mm、質量約338g（ヘッドマウントユニット含む、ディスプレイ部のみの質量は約137g）と、小型・軽量化を実現。

▲小型可搬ケースへの収納例

人間工学にもとづいて設計したヘッドマウントユニットは、頭を傾けるような体勢でも安定して快適に使用できる。着脱や調整も容易で、フリップアップ機構の搭載により、HMDを装着した状態から素早く目視に切り替えることができるという。

▲周囲の静止物から特徴点を抽出

▲位置を特定してCGを融合

さらに、周囲の静止物から特徴点を抽出して、ユーザーの位置座標を推定する空間特徴位置合わせ技術が進化。床や窓ガラスからの反射により生じる位置合わせ誤差を軽減し、多様な現場での高精度な位置合わせを実現するとしている。

▲CG映像を融合した例

また、モバイルワークステーションと組み合わせることで、システム総重量を軽量化。容易に持ち出すことができ、さまざまなシチュエーションで使用可能で、製造現場で合成したCGを本社で共有することもできるそうだ。